2016年01月21日

エラスチン減少のリスク

血管壁にエラスチンが豊富に存在すると、血圧が一時的に上がっても、柔軟に対応することができます。逆に、エラスチンが減ると、血管壁が硬くなって、動脈硬化とよく似た現象が起こります。
動脈硬化とは、血管壁にコレステロールなどの血中成分がどんどんたまって血管の内腔を細くしていく病態です。何らかの原因で血管壁が障害されることが引き金となって進むといわれています。
一方、エラスチンが減少した場合は、血管壁に障害がなくても、血管壁の細胞自体が異常に増えて、血管の内腔を狭めていきます。
おそらく、エラスチンの減少で、血管壁が増殖しやすい性質に変わるのではないかと推測されます。
このとき、コレステロールが高かったり、血圧が高かったりすると、血管壁の増殖はさらに促され、血管の内腔をどんどん狭めてしまうと考えられます。
また、動脈硬化の進行には、活性酸素が深く関わっていることはよく知られています。悪玉コレステロールが活性酸素によって酸化されると、動脈壁に蓄積しやすくなるというものですが、血管壁のエラスチンが、活性酸素の影響で変性し、動脈硬化と同じような現象を生み出している可能性も考えられます。
いずれにしても、血管の内腔が完全に詰まると、血行が遮断されて心筋梗塞や脳梗塞の引き金になります。
さらに、エラスチンの減っている血管に動脈瘤ができて破裂する危険性もでてきます。エラスチン不足は生命に関わる重大事なのです。

エラスチン
柔軟な血管と肌のハリにエラスチン

posted by ハートマン at 10:21 | エラスチン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年01月18日

血圧に関与するしくみ

動物実験では、血圧が高いマウスは、体内のエラスチンが減っていることが確認されています。
果たして、血圧が高いからエラスチンが減ったのか、エラスチンが減ったから血圧が上昇したのか、まだよくわかっていないのですが、私は次のように考えています。
体の中には、血圧の上昇を促す物質がいくつか存在します。アンジオテンシンUも、その1つです。
アンジオテンシンUが、血圧の上昇を促すしくみはいろいろ指摘されていますが、じつはアンジオテンシンUがエラスチンを減らすという報告もあります。 エラスチンが減ることも、血圧の上昇につながる重要な要因となるわけです。
ですから、血圧の上昇を防ぐうえでも、エラスチンの存在は不可欠と考えられます。

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posted by ハートマン at 14:56 | エラスチン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年01月14日

日常の食事でエラスチンを補給できる?

 日常の食事の中でも、私たちは無意識のうちにエラスチンをとっています。動物や魚の肺、皮膚、血管などはエラスチンの宝庫です。とくに、鶏の皮や、丸ごと食べられる小魚は、エラスチンのよい補給源になると思われます。
 ただし、動物性食品に含まれる「架橋したエラスチン」は、水に溶けにくいことから、食事でとったときに、どこまで体内に吸収され、利用されるのかはよくわかっていません。
 食事でとったエラスチンは、おそらく消化管でいったん分解されてから体内へ吸収され、その分解物がエラスチン合成の原料として使われると考えられます。
 エラスチンはたんぱく質の一種ですから、アミノ酸という成分がいくつもつながってできています。アミノ酸のなかでも、とくにバリン・アラニン・ロイシンといったものが多いのですが、このうちバリンとロイシンは、必須アミノ酸といって、体の中で作りだすことができません。日常の食事で絶えず補給していく必要があります。
 エラスチンを摂取すれば、そうした必須アミノ酸の補給に役立つと思われます。
 また、アミノ酸は、エラスチンを合成する細胞の活性化にも役立ちます。
 ですから、アミノ酸を補充すると、エラスチンはもとより、足場の糖たんぱく質や、エラスチン分子の架橋をつくる酵素の合成も促されます。
 つまり、弾性線維全体の増加につながる可能性があるわけです。
 そうした意味では、食事でエラスチンをとる価値は十分にあるでしょう。

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posted by ハートマン at 10:59 | エラスチン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

エラスチンは関節と靱帯をサポート

 関節と靭帯は、人体の中でもエラスチンがとくに多い組織です。
 アスリートの中には、関節や靭帯を傷めて本来の力を発揮できなくなったり、ときには選手生命が断たれてしまうケースもあります。
 エラスチンの減少を抑えることができれば、そうした物理的な損傷を防ぐうえで大いに役立ちます。
 また、関節や靭帯は、高齢者が障害しやすい部位でもあります。その背景には、加齢とともに関節の軟骨と靭帯に存在するエラスチンが減ってしまうことが大きく影響しています。
 年をとってから関節や靭帯を傷めると、運動量が大幅に制限されて足腰がどんどん弱ってしまいます。
 クオリティ・オブ・ライフ(生活の質)を低下させないため、ひいては寝たきりや認知症を防ぐためにも、エラスチンの豊富な弾性線維を保持することはとても大切です。

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posted by ハートマン at 10:56 | エラスチン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする