2017年04月06日

万物は「五行」から生成される

中医学などとの併用が基本
 現在、私のクリニックでは東洋医学による治療が8割、西洋医学による治療が2割といったところです。
 東洋医学の内訳は中医学が7割、日本漢方が1割ほどであり、またプラセンタによる治療は全患者さんの6割ほどです。まえがきでも触れたとおり、プラセンタ療法単独の場合よりも、中医学などとの併用のほうがやや多いという状況です。
 当クリニックでは、まず漢方薬を処方し、様子を見ながら鍼灸またはプラセンタ注射を追加するのが基本です。しかし、プラセンタ注射や鍼治療単独の場合もあります。
 本章では、当クリニックにおける、プラセンタ注射のさまざまな治療例をご紹介しますが、健康保険の適用もある肝障害の患者さんのものが現時点ではありません。それについては別の機会に譲ることにします。
 なお、個人情報保護の観点から、各治療例における初診日などの具体的な年月日については、記載することを控えました。また、「現在も治療継続中」などと記載されているものは、その当時の表現で、そのままとしました。

長年の冷え性から解放された
 53歳、女性。他のクリニックから転院してきたケースです。
 成人してから手足末端の冷え、またその後は、肩こりにも悩まされるようになったとのことです。肩こりがひどいのは、趣味でピアノを弾くためもあるようでした。
 そこで、某クリニックにおいて週1〜2回の、プラセンタの皮下注射による治療を開始した結果、2年後に肩こりが治癒し、3年後には冷え性もほぼ消失しました。
 以後も不定期ながら通院していましたが、自宅に近い当クリニックを紹介され、受診に来られたとのことでした。
 現在も治療を継続中であり、同様の状態を維持しています。
 このケースは、プラセンタ注射で良くなる典型的なパターンであるといえるでしょう。2〜3年で当面の症状が改善、安定した後、西洋医学的に精査しても、まったく問題がないという経過をたどるのが普通です。




プラセンタ療法と中医学の調整作用
プラセンタ療法と中医学の調整作用


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2017年04月05日

「陰陽説」は二元論的宇宙観

「陰陽説」と「五行説」が結合
 中医学のもととなる思想は、中国古来の「陰陽五行説」です。本来は別々の思想であった「陰陽説」と「五行説」が結合したものです。
 陰陽説は、すべての事物を性質の相反する「陰」と「陽」に分けて考える二元論的思想であり、一方、五行説はすべての事物を「木・火・土・金・水」の五つに区分します。

陰陽の四原則
 陰陽には、次のような四原則が存在します。
@陰陽可分…どんな事物でも陰と陽の二つに分割できる。その割合によって、陰または陽のどちらに属するのかを判定する。
A陰陽互根…陰と陽は相互依存関係にあり、単独には存在せず、必ず事物には陰と陽がそれぞれ存在し、その相対的結果として陰か陽に属する。
B陰陽制約…陰と陽は相互依存関係にある一方で、陰と陽のどちらかに偏らないように相互に制約し合う。
C陰陽転化…陰と陽はいつまでも陰と陽のままではなく、陰が陽に、陽が陰に転化することがある。
 簡単に陰陽論の輪郭をまとめてみましたが、中医学では、このような四原則をもとに人体内部の現象を把握、検討し、病気を診断して治療に当たります。

陰陽のバランスを整える
 中医学では、陰陽のバランスがくずれると病気になると考えます。プラセンタ療法が効果を発揮するのは、この陰陽のバランスのくずれを調整する作用をもつからでないか、というのが中医学的な見方です。
 これを裏付けるかのように、科学的な実験や臨床研究などにおいて、高いものは抑え、低いものは上げるという、プラセンタの調整作用が確認されています。西洋医学の医薬品のように一方向にのみ作用するのではなく、たとえば血圧の場合なら、血圧が高い人なら下げ、低い人なら上げるというように働くわけです。
 プラセンタのツボ注射でいうと、「虚している場所は補い、実している場所は瀉す」となります。弱っているツボには力を与え、過剰に反応しているツボの機能は抑えるというものです。


プラセンタ療法と中医学の調整作用
プラセンタ療法と中医学の調整作用


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2017年04月04日

正気を補い、邪気を取り除く

病気は正気と邪気の戦い
 生薬の治療作用は、大きく2種類に分けられます。一つは正気を補う作用で、もう一つは邪気を取り除く作用です。
 中医学では、病気は正気と邪気の戦いであると認識します。たとえばインフルエンザ感染症の場合、インフルエンザウイルスが邪気で、私たちの体に備わる免疫力が正気であるといえます。体内でこの二つが戦っているわけです
 このように、正気と邪気の戦いによって生じた、いろいろな症状が病気であると考えるため、病気であれば、逆にそこに正気と邪気が存在することになります。
 邪気は体内にあるべきではないので、治療によりそれを取り除きます。また、正気が足りない場合は邪気が体に侵入し、悪さをすることから、その正気を補って強化します。

「補正・去邪」の作用をもつ
 プラセンタは、正気を構成する「気」(生命エネルギー)、「血」(血液の機能と、精神安定および筋肉や眼、皮膚を潤す作用)、「水」(血液以外のすべての体液〈消化液、リンパ液、組織間液〉)のすべてを補うという、非常にすぐれた働きをしてくれます。
 また同時に、「風・寒・暑・湿・燥・火」などの、中医学で邪気とされるものを排除してくれる作用も備えています。
 これを「補正・去邪」といい、プラセンタの生薬としての、すぐれた作用のうちの一つとされています。



プラセンタ療法と中医学の調整作用
プラセンタ療法と中医学の調整作用



posted by ハートマン at 09:48 | プラセンタ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年04月03日

さまざまなプラセンタ製剤

胎児を守り、育てる「万能の臓器」
 プラセンタは妊娠中につくられる“一時的な臓器”で、胎児とはへその緒(臍帯)によりつながっています。
 ヒトの場合、直径0・1oほどの受精卵は、約280日後の出産時には体重3〜4s、体長約50pの胎児へと成長しています。仮に受精卵が野球のボールの大きさだとすると、出産時の胎児は、なんと東京ドーム並みの大きさになるのです。
 こうした胎児の成長を支えているのがプラセンタであり、「万能の臓器」と呼ばれるように、多様な働きをして胎児を守り、育てます。

サプリメントや化粧品にも使用
 プラセンタは、医療用医薬品の注射剤として約50年前から医師により使用されてきています。
 いまでは、プラセンタ製剤として、一般用医薬品やサプリメント、化粧品なども開発されており、これらには主にブタやウマのプラセンタが使われています。プラセンタは日常の多くの場面で役立っているのです。

「プラセンタ注射」の種類
 プラセンタ療法の中心ともいえる、注射剤を治療に用いる「プラセンタ注射」は、通常は皮下や筋肉内に注射します。
 しかし、あまり効果が現われないときには、私のクリニックでは中医学の鍼灸治療に使用する「経穴」いわゆる「ツボ」に注射する「ツボ注射」も行なっています。より高い効果が期待できるからです。
 このツボ注射については後の項で、もう少し説明を加えることにします。

※表省略



プラセンタ療法と中医学の調整作用
プラセンタ療法と中医学の調整作用

posted by ハートマン at 07:55 | プラセンタ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年01月25日

プラセンタの安全性は

プラセンタの注射剤は、ヒトのプラセンタから抽出したエキスを原料とする生物製剤です。そのため、感染症を懸念される方もいらっしゃるかもしれませんが、肝炎やエイズなどのウイルス感染のないことが証明されている、国内の健康な女性から提供されるものを使用しているため、そうした心配はありません。

また、製造過程においてプラセンタ中の血液やホルモンはすべて除去されるので当然、注射剤には血液やホルモンはまったく含まれていません。さらに、後述する変異型クロイツフェルトヤコブ病(vCJD)は、プリオンという特殊なタンパク質によって起こるとされるため、酸による加水分解でプラセンタ中のタンパク質をアミノ酸に分解し、そして最終滅菌(一二一℃ 三〇分間)するなど、感染症に対する万全な安全対策が講じられています。ウマやブタのプラセンタが使われている内服剤やサプリメントなども、同様の安全対策がとられています。

現在、化粧品にはブタのプラセンタが使われていますが、以前はウシのものが使用されていたため、狂牛病の感染が取り沙汰されたことがあります。しかし、厚生労働省の通達により、二〇〇一年三月一二日以降は、ウシのプラセンタを原料として含めてはいけないことになったため、狂牛病の感染について安全上の問題はないといえます。

また、ヒト型の狂牛病である変異型クロイツフェルトヤコブ病の危険性について、患者さんから質問を受けることがあります。現在、プラセンタの注射を受けている方は、変異型クロイツフェルトヤコブ病の感染予防対策として、その検査方法が見つかるまで献血制限を受けることになっています。しかし、これまでにプラセンタによる感染の報告は一例もありませんし、プラセンタを提供する妊婦さんの海外渡航歴(狂牛病が流行った時期に危険地域に行っていないこと)もきちんと確認されており、その点でも安全なプラセンタのみが使用されています。

また日常生活において変異型クロイツフェルトヤコブ病にかかるリスク(国立がんセンターの津金昌一郎博士のデータによると、厳しく見積もっても一億人あたり〇・〇四人)から考えても、プラセンタの注射を受けて病気を治すメリットのほうがはるかに上回ると考えられます。


プラセンタ療法
更年期障害、疼痛、美容などに プラセンタ療法

posted by ハートマン at 11:15 | プラセンタ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

シワ、たるみを修復する

肌のハリや弾力に関係しているのは真皮の部分です。コラーゲンやエラスチンなどの線維状のタンパク質が格子状の構造体を形づくり、そのすき間を水分を大量に含んだゼリー状のヒアルロン酸などが満たすことで、ハリや弾力が保たれています。

これらの物質をつくり出すのは線維芽細胞ですが、加齢による衰え、あるいは活性酸素による障害などによって、その産生量は減少してしまいます。これがシワ、たるみの原因の一つとなります。

また、活性酸素がコラーゲンを分解する酵素を活性化し、コラーゲンを減少させることも原因の一つにあげられます。さらに、活性酸素はコラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸を酸化してしまいます。

こうした酸化が起こると、通常は新しいものに交換されるのですが、線維芽細胞が衰えてくると、この交換がスムーズに行なわれず、酸化した物質にねじれや伸び、切断などの変性が生じます。これも、シワやたるみの原因となります。

プラセンタは、活性酸素除去作用も備えているため、先の原因に働きかけることで、シワやたるみの修復を促します。

なお、プラセンタは皮膚からも浸透して、線維芽細胞を活性化します。そのため、化粧品の成分としても使われています。

このほかにも、乾燥肌や脂性肌、またニキビなどにも効果があります。プラセンタのもつ幅広い美容効果は、必ずや美肌づくりに貢献してくれることでしょう。


プラセンタ療法
更年期障害、疼痛、美容などに プラセンタ療法

posted by ハートマン at 11:14 | プラセンタ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

マウスの放射線障害が回復

実験では、二〇匹単位のマウスにすべてが死亡してしまう線量であるX線(放射線の一種)を照射しました。

その結果、えさと水だけのマウスは二〇匹全部が一三〜一七日目に死亡したのに対し、照射後四〇分以内にプラセンタエキスを注射したマウスは一匹も死なず、すべてが二〇〇日以上生き延びました。

マウスの死因は、放射線に感受性の高い腸管細胞の遺伝子障害によるものであり、一方、プラセンタエキスを注射したマウスは二、三日は下痢を起こしましたが、そのあと回復しています。また、解剖例では一度生じた胃、小腸、肺などの出血がおさまっていました。この実験で使用したのは、ヒトのプラセンタエキスでした。

このように、プラセンタは放射線障害の回復にも有効であることが以前から証明されています。

健康を維持・回復するうえで、プラセンタがいかに有用であるか、その一つの証左ともいえるでしょう。


プラセンタ療法
更年期障害、疼痛、美容などに プラセンタ療法

posted by ハートマン at 11:14 | プラセンタ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

中国や韓国の文献にも登場

中国では、不老長寿の妙薬として、秦の始皇帝(紀元前二五九年〜紀元前二一〇年)や、それ以後の歴代の皇帝たちが用いたとされています。

また、唐時代の医学書『本草拾遺』(陳蔵器著、七三九年)には「人胞」「胞衣」の名で紹介されており、玄宗皇帝の寵愛を受けた楊貴妃(七一九年〜七五六年)も美容のために用いたと伝えられています。

さらに、明時代の薬学書『本草綱目』(李時珍著、一五九六年)には「紫河車」の名での記載が認められます。「河車大造丸」という高齢者や虚弱者向けの滋養強壮剤である、中国の医薬品には紫河車が含まれており、現在でも欠かすことのできない生薬の一つとなっています。

中国以外でも、韓国の医学書『東医宝鑑』(許浚著、一六一三年)に「紫河車」「紫河車丸」の名での記述が見られ、主として精神科領域での治療に使用されたようです。

一方、日本では中国から生薬として伝わり、江戸時代には、紫河車を配合した「混元丹」という滋養強壮の薬が加賀の三大秘薬の一つに数えられました。


プラセンタ療法
更年期障害、疼痛、美容などに プラセンタ療法

posted by ハートマン at 11:13 | プラセンタ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする