2017年06月10日

日本人とキノコの長いつきあい(ヤマブシタケ)

世界には未知のキノコが多数ある
 地球上には一万種におよぶキノコが自生しているといわれています。しかし、実際には名前さえついていない未確認のキノコがまだたくさんあって、それらをすべて合わせると、世界で一〇万種以上、日本だけでも五〇〇〇種は下らないと推定されています。
 このうち、日本各地で食用にされているキノコは数百種程度。一般によく食べられているものに限れば一〇〜二〇種類にすぎません。
 つまり、私たちが知っているキノコはごく一部でしかなく、専門家でさえ把握していないキノコが、世界の山野には数多く存在しているわけです。

動物でも植物でもない第三の生物
 キノコは菌類の一種で、生物学では動物にも植物にも属さない第三の生物として分類されています。
 見た目は植物のようですが、植物が太陽光線を利用して自ら栄養を作り出すのに対して、キノコなどの菌類は自分で栄養を作り出すことができません。そのため、多くのキノコは木の幹や切り株、ときには生物に寄生して繁殖します。これが植物と大きく異なる点です。

おいしくて体にもいい山の恵み
 私たち日本人は、こうしたキノコ類を昔から好んで食べてきました。
 それを裏づけるように、万葉集や古今和歌集、今昔物語、徒然草といった名だたる古典文学のなかには、キノコをモチーフとした歌や説話がよく見られますし、神道の祭典で用いる神饌(天地の神々に供える飲食物)の素材としても、キノコは欠かせないものでした。
 その一方で、キノコには健康を増したり、ある種の病気を治す力のあることが昔から広く知られていました。これは経験的な知恵に加えて、中国の漢方の影響が大きいでしょう。
 中国では、古来よりさまざまなキノコを生薬(植物や動物、鉱物を素材とした薬)として使用し、成果を上げてきました。それが日本に伝わり、漢方の分野で盛んに使われるようになったようです。 キノコの薬効は、近年になって科学的な側面からも立証されています。現在では、キノコから抽出された成分が、がんの治療薬(クレスチン、レンチナン、シゾフィラン)になっているほか、『日本薬局方』にも数種のキノコが名を連ねています。


がんを抑え、痴呆を防ぐ ヤマブシタケ
がんを抑え、痴呆を防ぐ ヤマブシタケ

posted by ハートマン at 07:40 | 健康ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする