2018年01月16日

食後の中性脂肪の増加を妨げる(赤ワイン)

食後は中性脂肪が増加する
 経口(食事から)摂取した脂肪は、腸管で吸収された後、リポ蛋白のカイロミクロン(乳状脂粒)となって全身の血液に出現します。ですから、食後はとくに中性脂肪が高まることになります。これを「食後高脂血症」と呼んでいます。
 これまで、血液中のコレステロールや中性脂肪の量を考える時、空腹時(十二時間以上絶食)のデータをもとに考えてきました。しかし私達は一日に三回食事をするわけですから、食後の状態にもっと関心を払う必要が実際にはあるのです。

赤ワインが血中への出現を抑制する
 筆者らが行なったネズミとヒトによる実験では、この食後の中性脂肪の増加が、赤ワインを摂取することで有意に抑えられることがわかりました。
 実験では、ネズミを二群に分けて絶食させた後、一方の群には脂肪だけを与え、もう一方には、脂肪と一緒に赤ワイン(十倍に濃縮したもの)を与えて、一定時間ごとに血中の脂質を測定しました。すると、食後では赤ワイン摂取群の中性脂肪が、約四二%も低くなっていたのです。このことは、ヒトでも同様に食後二時間と四時間で中性脂肪の増加が抑えられる結果が認められました。
 さらに分析すると、食後の中性脂肪の増加を抑制しているのは、カイロミクロンの増加がみられていないことから、赤ワインの何らかの成分の作用によって、腸管での脂肪吸収が抑えられているためであることがわかったのです。
 それがポリフェノールなのか、それ以外の成分なのかは、まだはっきりしていません。しかし、脂肪の吸収抑制と、ポリフェノールの抗酸化作用と考え合わせてみると、赤ワインが動脈硬化予防の一助になる食品であることは間違いないものと考えます。




体の酸化を防ぎ血管を若返らせる赤ワイン
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posted by ハートマン at 08:39 | 健康ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年01月11日

フレンチ・パラドックスの意味する事(赤ワイン)

世界一のワイン消費国
 世界的に赤ワインが注目を集めるようになったのは、「フレンチ・パラドックス(フランスの逆説)」と呼ばれる疫学的事実との関連からでした。
 フレンチ・パラドックスとは、欧米諸国で高頻度に見られる冠動脈硬化疾患の死亡率と、高い脂肪摂取率(特に動物性脂肪の大量摂取)との間に正の相関が見られているにもかかわらず、フランスにおいては、高脂肪摂取の割に冠動脈硬化疾患の死亡率が低いことを言います。
 確かに、フランスの冠動脈硬化疾患の死亡率は十万人当り男性で九四人、女性は二十人と少ないもの。この数は死亡率第一位の北アイルランドの約四分の一、スコットランドの約七分の一に相当します(十三頁参照)。
 なぜフランスでは冠動脈硬化疾患の死亡率がここまで低いのか。それは十二頁の図表からも想像できように、赤ワインの関与が昔から言われていました。フランス人が愛飲し、世界一の消費量を誇る赤ワインこそが低死亡率の謎をとくカギとして言われていたのです。

ジャパニーズ・パラドックス
 また、フランス同様に虚血性心疾患率の低い国が他ならぬ、わが日本です。これには西欧にくらべ脂肪の摂取率が低いこともありますが、お茶をたくさん飲むからだ、ともされ「ジャパニーズ・パラドックス」と呼ぶこともあります。前述のように、お茶には抗酸化物のカテキン類が豊富に含まれています。



体の酸化を防ぎ血管を若返らせる赤ワイン
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posted by ハートマン at 10:51 | 健康ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年01月05日

お茶と赤ワインの渋い関係

多くの種類があるポリフェノール
 近年の赤ワインブームは、バブル期のボジョレ・ヌーヴォー(新酒)争奪戦とは違った趣があります。ステイタスとして購入するのではなく、もっと身近な家庭でも飲む「健康的なお酒」として一般に広がっています。そのブームの推進役となった成分が、赤ワインに特に多く含まれている「ポリフェノール」です。
 ポリフェノールとは、果実や野菜など植物に必ず含まれている成分で、光合成によりつくった糖分の一部が変化したものです。その分子構造によって多くの種類があり、植物によって含んでいる種類と比率はさまざまです。
 たとえば、黒ブドウやブルーベリーなどの果皮の「色素」であるアントシアニンは、ポリフェノールの一種ですが、ブドウが原料の赤ワインの中にはアントシアニンをはじめとして、苦味、渋味成分のカテキン、タンニンなど、数十種類のポリフェノールが含まれています。

お茶の渋みもポリフェノールの一種
 茶の間、の言葉に表されるように、日本人の食生活に欠かせない飲み物が、お茶です。お茶の「渋味」のもとになっている主な成分を「カテキン」といいます。お茶をたくさん飲む人がガンになりにくいのはカテキンが関係している、との報道でご存じの方も多いでしょう。このカテキンもポリフェノールの一種なのです。

含有量は赤ワインが群を抜く
 赤ワインのポリフェノールを測定すると、一〇〇_g中に一五〇〜三〇〇_cのポリフェノールが含まれています。
 ところが、同じワインでも白ワインには十分の一ほどしかポリフェノールが含まれていません。それは、赤と白の原料の違い、つまり、赤ワインはブドウの果皮も種もすべて使用するのに対して、白ワインはブドウの皮と種を取り除いて発酵させるためです。赤ワインの赤色と渋味は、ポリフェノールのなせるわざだったのです。


体の酸化を防ぎ血管を若返らせる赤ワイン
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posted by ハートマン at 12:08 | 健康ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする